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2023/11/10

学校に行かないあなたが教えてくれたこと~茶教勉強会~

       学校に行かないあなたが教えてくれたこと

           ~親子で不登校の鎧を脱ぐまで~

 

―節ありて竹強し―

 

なぜ、竹が強いのか?

それは、竹には「節」があるから。

人生にとって節とは目標や困難へ挑んだ軌跡、記憶ともいえ、

そこには、その時に様々な感情や体験から得た経験値が凝縮されています。

節が増えた竹はよりしなやかに、強く。

節目を乗り越えた人間は、たくましく、大きく、

視野が広がり、人生が豊かになる――。

 

我が家には今から2年前、娘が小学校4年生の夏、“不登校”がやってきました。

ようやく私もこの経験が節になってきたような気がしています。

それは身をもって「知ること」で

私自身が「変わってきた」ということだと思います。

「多様性のこの時代、不登校に偏見なんてない」

そう思っていた私だけれど、娘が学校に行けなくなった時、

テンパりまくりの荒ぶりまくりでした。

今思えば私の不登校への向き合い方は

どこか他人事でありキレイ事であり机上の空論でした。

 

でも七転八倒しながら身をもって経験したことで、

たくさんのことを知ることができました。

そしてこれまで見えなかった世界が少し見えてきました。

そんなふうに世界がそれまでとは違って見えるようになったのは、

世界が変わったわけではなく、見ている自分が変わったのでした。

「知る」ことは「変わる」ことの第一歩。

だからこんな世界もあるのだと、

見えづらい世界を知るきっかけになればと思い自分の心の内を掻き出しました。

私のように知らないことで苦しんだり悩んだり、

無意識に人を排除したり傷つけたりしないように。

そして一人ひとりが知ろうとすれば、常識やふつうが変わり、

社会も変わるかもしれないという願いを込めて。

 

―不登校がやってきた!―

 

今思えば、娘が不登校になり日々親子共々戦うことになったのが「不安」です。

そんな不安も「同じ立場の人とつながること」で

少しは和らぐことになりました。

特に今じんこさん著「学校に行かない君が教えてくれたこと」を読んだら、

「こんなにも同じ気持ちの方がいたんだ!」

というくらい気持ちを代弁してくれるもので、

この道のりを経たのは私だけじゃなかったとホッとさせてくれるものでした。

【混乱期―不登校に出会う!】

 

不登校はまず吐くという身体症状から始まり

じわじわとやってくることになります。

今思えばこれは不安などからくるストレスがあったのだろうけど、

この頃私は夏休みに乱れた生活を正せばすぐ良くなると軽く考えていました。

しかしながら症状はどんどん悪化し、朝は行き渋り、

何とか学校へ行っても帰ってくるなり何かの拍子に大泣き。

そこまで辛いなら行かなくて良いと思う反面、

そう簡単に「行かなくて良いよ」と割り切れず…。

周囲の言葉も親である私に追い打ちをかけ、

とにかく学校へ行かせようとステップを踏ませ続けました。

保健の先生の顔を見に行くだけとか、行けたらご褒美みたいなことをしながら。

周りの目や声の恐怖で私は完全に混乱していました。

その頃の私は問題が娘にあるのではなく、

自分の見方であることに気づけなかったのです。

 

【迷走期―親子で落ちるところまで落ちた!】

 

コロナ感染症で不安も重なり、強迫症状や感覚過敏も併発し、

ますますストレスの多い状況になり、娘の家での荒れ方は激しくなりました。

娘は“被害妄想”に憑りつかれているような感じで、

とにかく私の言動全てに対し、自分が否定された、

嫌なことをされたと思い込むのです。

病院の先生は「受け止めてあげて」「不安な顔は見せないように」

と言うけれど、頑張ろうとすればするほどしんどくなる。

先の見えない不安と闘うことがこれほど自分を追い込むとは思いませんでした。

娘の状況をしかたないと思おうとすればするほど、

そんな娘を受け入れられない自分がいました。

 

【成長期―ゆっくり休もう】

 

症状が出て半年くらいたった頃、

ほんの少しだけれど娘と離れる時間が持てるようになりました。

するとなぜこんなにも学校へ行くことを親子で頑張っていたのだろうと

いう思いに至りました。そしてようやく休むという決断ができたのです。

ただ学校を休ませたは良いけど、どうやって過ごさせるのが正解かという、

別の不安も込み上げてきました。

これで良いと思っても、何度も何度も揺らいでしまいました。

一方で娘が合う合わないに関わらず、学校という型、ふつうという型に

はめ込もうとしていた自分が見えるようになってきました。

そして娘が学校に合わせるのではなく、

娘が自分らしく学べる方法や環境を考えようという気持ちになったのです。

私はようやく学校に戻したいという気持ちが手放せるようになり、

すると娘は一段階ぐっと元気になりました。

 

【脱皮期―壁をぶち破って別ルートへ】

 

完全に学校に行かなくなってから1年くらい経った小学5年の3学期、

娘は自分から学校へ行くと言い出しました。

今は自分が行けそうな授業を選んで学校に行っています。

以前だったらみんなと同じように行けていないことにガッカリしていたかも

しれませんが、今はもうそういった感覚はありません。

それは私がこれまであった自分にも人にも

「それじゃダメ、こうすべき」を手放すことができたからかもしれないです。

今まで少しずつたくさんのものを手放してきましたが、

だからこそ、本当に大事なものに気づくことができたと思います。

 

私の苦しみの正体は「知らない」ことでした。

学校で育った私は学校に行くことが正解だと思い込んでいて、

学校に行く道しか“知らなかった”。だけど娘が不登校になって、

生き方は一つじゃないと“知った”。

不登校にぶつかってさんざん考えた私が“知った”のは、

「不登校」が問題なんじゃなく、「不登校は問題だと思い込む大人」が

問題にしてしまっているということでした。

これからも不登校だけでなく、さまざまな困難にぶつかり、

倒れまくって、転びまくることでしょう。

そのたびに自分の固定観念と葛藤し、

周りの目や声にしんどくなるかもしれません。

でもそんなときは、少しずつ知りながら学びながら

相手に変化を求めるのではなく、自分が変化していこうと思います。

一人ひとりの変化が大きな力となって

生きやすい世界を創っていけると信じて。

茶教勉強会は、「知行合一」をモットーに、

知識を得るだけでなく実践につなげていき、

人格として身につけることを目的としています。

学びを深め、学んだことを実践することで美しさは培われます。

そうして得られた美しさは自身の幸せ、

ひいてはみんなの幸せにつながると確信しています。

そんな美しい人を目指してテーブルスタイル茶道では心のあり方を学びながら、

お互いを高め合う活動を行っています。ぜひ茶教勉強会にご参加ください。

皆さんと一緒に豊かな生き方を追求できたらと思っています。

月に一回、椿の会本部(名鉄鳴海駅 徒歩5分)にて開催しております。

ご新規様は1,000円にてご参加いただけます(zoomでのご参加も可能です)。

お申込みお待ちしております。

 

椿の会テーブルスタイル茶道 副代表 久野 麻理

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