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2023/12/27

坂本龍馬に学ぶ人間術〈2〉~茶教勉強会~

坂本龍馬に学ぶ人間術〈2〉 

 

 

―坂本龍馬に学ぶ「仲間をつくる力」―

 

 

坂本龍馬は「出会いの達人」。

しかし当時脱藩して犯罪人である龍馬が、

幕府や諸藩の重役と会うこと自体がとんでもないことです。

それだけでなく、龍馬は彼らと仲間になって

一緒に偉業を成し遂げていくのです。

いったいなぜ龍馬は彼らを仲間にすることができたのでしょうか。

龍馬の人間術のうち、次の3つの力が

仲間をつくるポイントになったと思います。

 

①インテリジェンスをつくる

②相手を尊重する

➂世界観(志)をもつ

 

【インテリジェンスをつくる~知行合一の要~】

 

船中八策のように龍馬のやり遂げたことの大半が、

人の発想やヒントをまとめたり、さらに育てたりしたもので、

独創的なものはほとんどありません。

しかし、さまざまな身分や主義を持つ人々の意見に耳を傾け、

それらを練り、一つにまとめるというのは、簡単なことではないのです。

そしてこれを成し遂げるにあたり必要となるのが

「インテリジェンス」をつくる力であり、

これこそ龍馬のとびぬけた能力の一つだったと思うのです。

 

色々な知識や情報を集め、取捨選択し、自分の意見にまとめていく。

それをまた人と交換しながら磨いていく。

それがインテリジェンスをつくる力です。

龍馬は勝海舟やそのまわりの知識人と交流することで、

良質な情報を得て、インテリジェンスを持つことの大切さを学びます。

そしてインテリジェンスを組み上げる経験を重ねることで、

問題の本質を見抜けるようになり、

時代の先を見通すこともできるようになっていったのでしょう。

そんな龍馬には、多くの仲間ができていくことになります。

 

現代の私たちは多くの情報を簡単に手に入れることができる一方で、

氾濫する情報を整理する能力が追い付いていない気がします。

龍馬のように多くの仲間をつくって、成し遂げない何かがあるとするなら、

インテリジェンスを組み上げて、みんなの行動指針となる“旗”を掲げる術を

身につけることが必要なのかもしれません。

【相手を尊重する】

 

龍馬は「良い」と思えば、素直に人の意見を取り入れ、

自分の考えを変えていくことができました。

彼は意識的な壁である「心の壁」を壊していくことで、

「制度的な壁」や「物理的な壁」を破壊していくことになるのです。

ただ、当時の日本人の多くは

そこまで自分を変えられなかったのではないでしょうか。

皆が皆、龍馬のような気持ちになることはできず、

自分の考えに逆らった生き方をすることができなかったと思うのです。

 

こういった考え方の違う人間に決して龍馬は

「それは間違っているぞ」と自分の正しさをふりかざして

相手を否定しませんでした。

龍馬の言葉「議論はしない、議論に勝っても人の生き方は変えられない」

相手の意見を否定し、自らの意見の正当性を主張し合う議論では、

議論に勝っても人は離れていく。

議論に負けた相手は自らの意見を否定されたことで自尊心が傷つけられる。

自尊心が傷つけられれば人間関係は悪くなり、

組織としてのパフォーマンスも損なわれてしまうのです。

人間関係は勝ち負けじゃなく、相手を理解すること。

そのためには、自分自身の価値観や思いこみを一時的に置いて、

相手の立場なって考えることが大事だということでしょう。

 

龍馬の生き方の根底には、

彼が好んで学んだとされる「老子」の思想があったように思います。

老子の哲学である”上善如水”の思想。

円満な人間関係を創り上げるためには、

強がったり硬くなったりと固定観念にとらわれた見方をせずに、

ゆったりと人間の本質を見据える心の器の大きさが大事のように感じます。

 

【世界観(志)をもつ】

 

何より、龍馬の世界観が共感できるものだったことが、

仲間をつくる大きな要因になっているのではないでしょうか。

世界観とは自分の人生の行動を決める根本となる価値観のこと。

龍馬の世界観は

「命をかけて日本の自立を守ること。愛する人を守ること」

でした。

その世界観は、無私無欲の心で、国のため、人のため、

さらには自分の後に続く私たち未来の日本人のためという

利他の精神に支えられたものでした。

だからこそ、多くの人が龍馬の世界観に賛同し、

彼に協力していったのだと思います。

 

戦後、こういった大きな視点での世界観を持ちにくくなり、

「自分のため」といった世界観に極端に振れすぎてしまい、

人と一緒に生きる力を養いづらくなっているように感じています。

自分のためだけの世界観では、力を発揮できないし、

多くの人を仲間にすることはできません。

人はより大きな世界観を持つことによって、

より多くの仲間をつくることができ、物事を成し得ていくのだと思います。

 

茶教勉強会は、「知行合一」をモットーに、

知識を得るだけでなく実践につなげていき、

人格として身につけることを目的としています。

学びを深め、学んだことを実践することで美しさは培われます。

そうして得られた美しさは自身の幸せ、

ひいてはみんなの幸せにつながると確信しています。

そんな美しい人を目指してテーブルスタイル茶道では心のあり方を学びながら、

お互いを高め合う活動を行っています。ぜひ茶教勉強会にご参加ください。

皆さんと一緒に豊かな生き方を追求できたらと思っています。

 

月に一回、椿の会本部(名鉄鳴海駅 徒歩5分)にて開催しております。

ご新規様は1,000円にてご参加いただけます(zoomでのご参加も可能です)。

お申込みお待ちしております。

 

椿の会テーブルスタイル茶道 副代表 久野 麻理

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