ニュース HOME > ニュース > 「冒険」の旅に出よう~茶教勉強会~ 2023/5/6 「冒険」の旅に出よう~茶教勉強会~ 「冒険」の旅に出よう~孫泰蔵著『冒険の書』を読んで~ ―第一章 解き放とうー 学びって本来はすごく楽しいことのはずなのに、どうして学校の勉強はつまらないのだろう?人生は本来すごくワクワクするもののはずなのに、どうしていつも不安を感じながら生きていかなければならないのだろう。 娘が神経症になって学校に行けなくなったことがきっかけで、多くの人が学校や社会を恐れ不安に思っていることを知るにつれ、その疑問で頭がいっぱいになりました。そんなときに出会ったのが、孫泰蔵氏の著書『冒険の書』でした。この本はまさにそんな私が疑問に思っていることに真正面からぶつかっていくもので、衝撃が走りました。また安易に答えを出そうとせず、探究し、冒険し、問い続け、考え抜く姿勢には共感せずにはいられませんでした。そして私はいかに理由も曖昧なまま信じられている価値観やいわゆる常識とされるものを「あたりまえ」とし、それに縛られて苦しんでいたかということを思い知らされました。現代の世の中を覆う価値観が自明の真理ごとく語られ、疑問を持つことがはばかられるような空気に息苦しさを感じていた私は、今こそ「冒険」が必要だと思ったのです。ここでいう冒険とは年齢や立場、世の中の圧倒的価値観や常識などに縛られることなく、自分の感覚を信じて行動すること。この冒険こそ今の状況を変えていくと考えたからです。そしてこの冒険に必須なのは「仲間」と「対話」。仲間がいるから冒険しようと踏み出せる。対話をすることで自分を知り、相手を知り、変わっていくことができる。答えという目的地に急ぐことなく、どんな問いを立て、どんな探究をしたのか、そのプロセス大事に仲間と対話しながら旅をしたい、そう思います。 ―探究のカギは「縛り」ー 〈縛り①強迫観念〉私たちはなぜやりたくない勉強をしてきたのでしょう。なぜ自らそれを受け入れてきたのでしょう。そこには一つの強迫観念があると思います。それは「能力をみにつけないと社会で生き残れない」というもの。こういった不安や強迫観念が根底にあるからこそ、この状況に疑問を感じる人はほとんどおらず、「教育と学びというのは、こういうもんだ」と思考停止や諦めとなり、ただなんとなく世の中の流れにしたがってしまうのではないでしょうか。今こそ自らを縛っている強迫観念を問い直し、縛りから自由になって、自分の本当の気持ちを抑え込んで生きるのをやめさえすれば、本当はみんな楽しく生きていけるはずなのです。 〈縛り②自ら服従するシステム〉フランスの哲学者ミシェル・フーコー氏によれば、「学校は規律や訓練で子どもたちを秩序の中にはめ込み、生徒自ら服従するよう、巧妙にできている」といいます。学校のシステムに呼応するように、親や教育者の中には、規律を守ることを教えるのが大事だと強調する人がいます。「社会に出たらわがままは認められない。だから社会に出る前に学校でそういう訓練を積んでおくことは大事だよ」と。これは一見もっともらしく思えますが、本当にそうなのでしょうか。自分の思いを抑え込まなければいけないような心の狭い社会に合わせられるようにするのではなくて、むしろ子どもたちが現状を変えていけるような、現状から解放されるような教育を行うことではないかと思うのです。だからまず変わるべきはこんな社会をつくった私たち大人なのではないか、そう考えるようになりました。 〈縛り③「分ける」システム〉なぜ今の世の中は子どもも大人も関係なく一緒に楽しく学べなくなったのでしょうか。そこには学年や学級、発達段階など「分ける」というシステムが教育の世界に根付いていることが大きく影響していると思うのです。「分ける」ことにそって教育課程や社会の制度が設計されているため、それぞれの段階の特徴にそって生きるよう社会に求められていることすら気がつかずに、それをこばむことができなくなってしまっているのです。こうしたライフステージの「仕切り」への囚われから、学校からドロップアウトしてしまう子が増えているにもかかわらず、彼らがいきいきと生きていけるような選択肢はあまりありません。制度の縛り、年齢の縛り、期間の縛り…。いろいろな縛りがあるから学校はつまらなくなり、人生も生きづらくなってしまったように思います。そしてこの縛りから解放するためには、何より私たち一人ひとりがあたりまえだと考えていることに疑問の目を向け、意識を変えていくことが大事だと思います。 茶教勉強会は、「知行合一」をモットーに、知識を得るだけでなく実践につなげていき、人格として身につけることを目的としています。学びを深め、学んだことを実践することで美しさは培われます。そうして得られた美しさは自身の幸せ、ひいてはみんなの幸せにつながると確信しています。そんな美しい人を目指してテーブルスタイル茶道では心のあり方を学びながら、お互いを高め合う活動を行っています。ぜひ茶教勉強会にご参加ください。皆さんと一緒に豊かな生き方を追求できたらと思っています。 月に一回、椿の会本部(名鉄鳴海駅 徒歩5分)にて開催しております。ご新規様は1,000円にてご参加いただけます(zoomでのご参加も可能です)。お申込みお待ちしております。 椿の会テーブルスタイル茶道 副代表 久野 麻理
「冒険」の旅に出よう~孫泰蔵著『冒険の書』を読んで~
―第一章 解き放とうー
学びって本来はすごく楽しいことのはずなのに、
どうして学校の勉強はつまらないのだろう?
人生は本来すごくワクワクするもののはずなのに、
どうしていつも不安を感じながら生きていかなければならないのだろう。
娘が神経症になって学校に行けなくなったことがきっかけで、
多くの人が学校や社会を恐れ不安に思っていることを知るにつれ、
その疑問で頭がいっぱいになりました。
そんなときに出会ったのが、孫泰蔵氏の著書『冒険の書』でした。
この本はまさにそんな私が疑問に思っていることに
真正面からぶつかっていくもので、衝撃が走りました。
また安易に答えを出そうとせず、探究し、冒険し、問い続け、
考え抜く姿勢には共感せずにはいられませんでした。
そして私はいかに理由も曖昧なまま信じられている価値観や
いわゆる常識とされるものを「あたりまえ」とし、
それに縛られて苦しんでいたかということを思い知らされました。
現代の世の中を覆う価値観が自明の真理ごとく語られ、
疑問を持つことがはばかられるような空気に息苦しさを感じていた私は、
今こそ「冒険」が必要だと思ったのです。
ここでいう冒険とは年齢や立場、世の中の圧倒的価値観や常識などに
縛られることなく、自分の感覚を信じて行動すること。
この冒険こそ今の状況を変えていくと考えたからです。
そしてこの冒険に必須なのは「仲間」と「対話」。
仲間がいるから冒険しようと踏み出せる。
対話をすることで自分を知り、相手を知り、変わっていくことができる。
答えという目的地に急ぐことなく、どんな問いを立て、どんな探究をしたのか、
そのプロセス大事に仲間と対話しながら旅をしたい、そう思います。
―探究のカギは「縛り」ー
〈縛り①強迫観念〉
私たちはなぜやりたくない勉強をしてきたのでしょう。
なぜ自らそれを受け入れてきたのでしょう。
そこには一つの強迫観念があると思います。
それは「能力をみにつけないと社会で生き残れない」というもの。
こういった不安や強迫観念が根底にあるからこそ、
この状況に疑問を感じる人はほとんどおらず、
「教育と学びというのは、こういうもんだ」と思考停止や諦めとなり、
ただなんとなく世の中の流れにしたがってしまうのではないでしょうか。
今こそ自らを縛っている強迫観念を問い直し、縛りから自由になって、
自分の本当の気持ちを抑え込んで生きるのをやめさえすれば、
本当はみんな楽しく生きていけるはずなのです。
〈縛り②自ら服従するシステム〉
フランスの哲学者ミシェル・フーコー氏によれば、
「学校は規律や訓練で子どもたちを秩序の中にはめ込み、
生徒自ら服従するよう、巧妙にできている」といいます。
学校のシステムに呼応するように、親や教育者の中には、
規律を守ることを教えるのが大事だと強調する人がいます。
「社会に出たらわがままは認められない。
だから社会に出る前に学校でそういう訓練を積んでおくことは大事だよ」と。
これは一見もっともらしく思えますが、本当にそうなのでしょうか。
自分の思いを抑え込まなければいけないような
心の狭い社会に合わせられるようにするのではなくて、
むしろ子どもたちが現状を変えていけるような、
現状から解放されるような教育を行うことではないかと思うのです。
だからまず変わるべきはこんな社会をつくった私たち大人なのではないか、
そう考えるようになりました。
〈縛り③「分ける」システム〉
なぜ今の世の中は子どもも大人も関係なく
一緒に楽しく学べなくなったのでしょうか。
そこには学年や学級、発達段階など「分ける」というシステムが
教育の世界に根付いていることが大きく影響していると思うのです。
「分ける」ことにそって教育課程や社会の制度が設計されているため、
それぞれの段階の特徴にそって生きるよう社会に求められていることすら
気がつかずに、それをこばむことができなくなってしまっているのです。
こうしたライフステージの「仕切り」への囚われから、
学校からドロップアウトしてしまう子が増えているにもかかわらず、
彼らがいきいきと生きていけるような選択肢はあまりありません。
制度の縛り、年齢の縛り、期間の縛り…。
いろいろな縛りがあるから学校はつまらなくなり、
人生も生きづらくなってしまったように思います。
そしてこの縛りから解放するためには、
何より私たち一人ひとりがあたりまえだと考えていることに疑問の目を向け、
意識を変えていくことが大事だと思います。
茶教勉強会は、「知行合一」をモットーに、
知識を得るだけでなく実践につなげていき、
人格として身につけることを目的としています。
学びを深め、学んだことを実践することで美しさは培われます。
そうして得られた美しさは自身の幸せ、
ひいてはみんなの幸せにつながると確信しています。
そんな美しい人を目指してテーブルスタイル茶道では心のあり方を学びながら、
お互いを高め合う活動を行っています。ぜひ茶教勉強会にご参加ください。
皆さんと一緒に豊かな生き方を追求できたらと思っています。
月に一回、椿の会本部(名鉄鳴海駅 徒歩5分)にて開催しております。
ご新規様は1,000円にてご参加いただけます(zoomでのご参加も可能です)。
お申込みお待ちしております。
椿の会テーブルスタイル茶道 副代表 久野 麻理