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2023/1/30

喜ばせる人になろう~茶教勉強会~

 

―喜ばせることこそ喜びー

 

「情けは人のためならず」

情けとは思いやりで、思いやりをもって人の喜ぶことをしていくことです。

そしてその恩恵はめぐりめぐって自分にも返ってくる。

喜ばせることは結果的に自分の喜びになるということなのでしょう。

井上雄彦作のバスケットボール漫画『スラムダンク』に登場する小暮公延選手。

彼は才能あるスター選手のように夢をみせる側ではありません。

でもその選手たちを後ろから支え、

応援することで一緒に夢を見ることはできる。

そこに喜びを感じていると思うのです。

校正者の大西寿男さん。

校正は表立って評価されることが少ない仕事だけれど、

編集者や作家から喜んでもらえたとき、

苦労が報われた感じがして嬉しいと言います。

そして受け身だからこそ相手を理解しようとするし、

その中で気づくこともできるし、世界が広がる。

それが縁の下で見つけた自分の喜びなのだと言うのです。

茶道も人を喜ばせることを学ぶことができると思っています。

「人を喜ばせる=もてなし」とも言い換えられるでしょう。

そして茶道は共飲による同じ時間、同じ体験を一緒に体感するものであり、

真のおもてなしとは一方的な奉仕ということではなく、

互いに豊かになることだと考えます。

人に喜ばせることが自分の喜びとなる。

「してもらった」より「してあげた」ほうが記憶に残るもので、

人を喜ばせることで自分の中の喜びも持続する。

「人を喜ばせる存在になる」ことが、自分の喜び、

自分の幸せへの道になるということなのではないでしょうか。

 

―目配り 気配り 心配りー

 

ある時、“経営の神様”松下幸之助氏の愛弟子といわれる江口克彦氏は、

松下氏と一緒に茶室でお茶を飲んでいたとき、

松下氏にこう言われたといいます。

「きみ、風の音を聞いても悟る人がおるわなあ。」

聞く耳を持っていたら、聞こうという気持ちを持っていたら、

何でもない風の音を聞いてもハッと悟ることができる、そんな意味でしょうか。

児童書の出版社としての福音館書店の礎を作った『こどものとも』初代編集長、

松居直氏は「聞くというのは自分の中にイメージを働かせるということ。

語っている人の気持ちだとか、語っている人がどういうイメージを

語っているのか、それがちゃんと聞けるということが聞くということ」

だと言います。

たくさんの企業の経営者の人たちが茶道を嗜まれているのは、

そんな見えにくい心の声を聞くことを学ぶためであり、

そのことが働く人や客を喜ばせることになり、

ひいては会社の成功にもつながっていくということなのでしょう。

見えない心の声を想像するためには、

風の音を聞くような感覚で物事や相手と対し、

丁寧にじっくり向き合い、誠意をもって接する。

そんな一期一会の精神が大切だと思います。

ただ現代においては、人の話ひとつとっても、

懸命に聞いて心に刻もうとするのではなく、

その場はさらっと流して聞きがちなのかもしれません。

後で動画を見直したり、インターネットで調べたりできると思い、

その瞬間、瞬間で相手について考える癖がなくなり、

大事なことに気づかなくなっているのではないかと思うのです。

人を喜ばせるためにも、出会うものすべてに対して心を込めて触れ合い、

丁寧に向き合うことで、一期一会を大切に積み重ねていきたい、

そう思っています。

 

 

―頼まれごとはやろう 面倒なことはやろうー

 

「頼まれごとは試されごと」

これは全国各地で講演活動を行っている中村文昭さんの言葉です。

何か頼まれごとをされた時、どのような態度や行動をとるでしょうか。

「そんなの私以外の人でもできるのに」「なんで私がこんなことを」

と思うかもしれません。

でも相手は頼んでも仕方ないなと思う人には頼みごとはしません。

相手はこの人を信頼できると思って頼んでいます。

だから実は試されているということなんです。

「頼まれごとは試されごと」として全力を尽くす。

それが新しい出会いを引き寄せ、多くの縁が生まれ、

周りの人との関係や信頼など、より良い方向に進むことでしょう。

頼まれごとをやっていけば、人を喜ばせることができる。

すると結果的に自分を応援してくれる人が増え、

自分の予測を上回る毎日を積み重ねることができるようになるのです。

 

「面倒だからしよう」

渡辺和子さんの著書のタイトルであり、

また日頃から彼女が自分に言い聞かせている言葉であるといいます。

面倒でみんながあまりやりたがらないといえば、トイレ掃除。

松下幸之助氏は誰よりも早く会社に行って、

仕事をする前にまずトイレ掃除をやっていたそうです。

なぜトイレ掃除を大切にするのか。それは「みんなやりたくないことだから」。

華やかなこと、目立つことはみんなやりたがりますが、

トイレ掃除はみんなやりたがらないと思います。

みんながやりたがらないことをやってくれる、このことが一番喜ばれるのです。

だから人を喜ばせるためには、人のやりたがらないこと、

地道で目立たず、面倒くさいことを率先してやることでしょう。

商売の本質とは「人を喜ばせること」であり、

成功者とは「人を最も喜ばせた人」ということなのです。

トイレ掃除を大事にした松下氏が経営者として大成功を収めたことは

言うまでもありません。

茶教勉強会は、「知行合一」をモットーに、

知識を得るだけでなく実践につなげていき、

人格として身につけることを目的としています。

学びを深め、学んだことを実践することで美しさは培われます。

そうして得られた美しさは自身の幸せ、

ひいてはみんなの幸せにつながると確信しています。

そんな美しい人を目指してテーブルスタイル茶道では心のあり方を学びながら、

お互いを高め合う活動を行っています。ぜひ茶教勉強会にご参加ください。

皆さんと一緒に豊かな生き方を追求できたらと思っています。

月に一回、椿の会本部(名鉄鳴海駅 徒歩5分)にて開催しております。

ご新規様は1,000円にてご参加いただけます(zoomでのご参加も可能です)。

お申込みお待ちしております。

 

椿の会テーブルスタイル茶道 副代表 久野 麻理

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